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配達員の怪訝な顔を見て、シロヤギウスは更に動揺した。建物の中は涼しかったが、額に汗が滲んできた。しどろもどろに、

 

「ええと、その、道に迷ってしまって」

 

と言うと配達員は、

 

「ああそうでしたか。ここから北に500メートルほど行けば、カジバル集落に出ますけど。地元の方じゃなさそうですね」

 

と言う。カジバル?と思わず聞き返す。外国にでも来てしまったのだろうか?

 

「そうです、カジバル。方言だから、読み間違えますよね」

 

配達員はにこやかに答えた。少し考えて、合点した。なるほど、「風原」を「カジバル」と読むのか。

 

だが、それがわかったところで、何の解決にもならなかった。

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